フィナステリドと妊娠で特に注意が必要なのは、妊娠中の女性が服用したり、割れた錠剤に触れたりしないことです。フィナステリドは胎児、とくに男児の生殖器の発達に影響するおそれがあるため、妊娠中または妊娠の可能性がある女性には使用できません。
一方、男性がフィナステリドを服用している場合、精液中へ移行する量はごく少ないとされ、服用だけを理由に妊娠を避ける必要があるとは限りません。ただし、妊娠を希望している、精子の状態に不安がある、パートナーが妊娠中である場合は、処方した医師に相談してください。
妊娠中・妊娠の可能性がある女性が注意すること
妊娠中または妊娠の可能性がある女性は、フィナステリドを服用しないでください。フィナステリドは男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)の産生を抑えます。胎児が男児の場合、外性器の発達に影響する可能性があります。
また、割れたり砕けたりしたフィナステリド錠に直接触れないことも重要です。フィナステリドは通常、錠剤のコーティングによって保護されていますが、割れた錠剤では成分が皮膚に触れる可能性があります。
- 錠剤を割らない、砕かない
- 家族が錠剤を分けたり、粉薬のように扱ったりしない
- 割れた錠剤に触れた場合は、石けんと水ですぐに洗い流す
- 妊婦が薬の保管や廃棄を担当する場合は、割れた錠剤がないか確認する
表面がコーティングされた、割れていない錠剤に一時的に触れただけで、直ちに胎児への影響が起こると決まっているわけではありません。ただし、長時間触れた、割れた錠剤を扱った、皮膚に付着した状態が続いたなどの場合は、洗浄したうえで医師や薬剤師に相談してください。
妊娠中に誤って服用した場合
妊娠中にフィナステリドを誤って服用した場合は、自己判断で様子を見続けず、できるだけ早く産婦人科または処方医へ連絡してください。連絡時には、薬の名前、用量、服用した日時、回数、妊娠週数を伝えると状況を確認しやすくなります。
1回飲んだだけで胎児への影響が確定するわけではありませんが、服用を続けないことや、必要な確認を医療機関で行うことが大切です。薬を飲んだことを理由に、自己判断で妊娠の継続や中止を決めないでください。
男性が服用している場合、妊娠への影響はある?
男性がフィナステリドを服用していても、薬の成分が精液を介して妊娠に影響する可能性は低いと考えられています。そのため、パートナーが妊娠したからといって、男性が必ず服用を中止しなければならないとはいえません。
ただし、フィナステリドでは一部の男性に、性欲低下、勃起機能の変化、射精量の減少などがみられることがあります。精子の数や運動率などへの影響が疑われる場合もあるため、妊娠を希望しているのに妊娠しない、精液検査で異常を指摘されたなどの場合は、服用を処方医に伝えてください。
男性が服用していることと、妊婦が錠剤に触れることは別の問題です。男性の服用による妊娠への影響を心配しすぎる必要はありませんが、妊娠中の女性は割れた錠剤を扱わないようにします。
妊活中はフィナステリドを中止すべき?
妊活中の男性がフィナステリドを中止するかどうかは、妊娠を希望していることを処方医に伝えて判断します。中止によって必ず妊娠しやすくなるとは限らず、服用による影響や脱毛治療を続ける必要性も含めて考える必要があります。
女性が妊活中の場合は、フィナステリドを使用しないでください。脱毛や他の症状の治療で服用を検討している場合は、妊娠の可能性があることを先に医師へ伝え、妊娠中でも使用できる治療か確認します。
妊娠との関係で確認するポイント
- 女性が服用する場合:妊娠中・妊娠の可能性がある場合は使用しない
- 錠剤を扱う場合:妊婦は割れた錠剤や砕いた錠剤に触れない
- 男性が服用する場合:服用だけで妊娠を避ける必要があるとは限らないが、妊活や精子への不安は医師に相談する
- 誤って服用した場合:薬の名前と服用状況を整理し、産婦人科や処方医へ早めに連絡する
フィナステリドと妊娠で最も重要なのは、妊婦や妊娠の可能性がある女性が服用しないことと、割れた錠剤に触れないことです。男性が服用中で妊娠を希望する場合は、自己判断で中止せず、妊活の状況や精子への不安を処方医に伝えて判断してください。







